No.3


ソメイヨシノ
バラ科の落葉高木です。オオシマザクラとエドヒガンの雑種で、明治初年に東京・染井(現在の豊島区巣鴨付近)の植木屋から売り出されたサクラです。初めはヨシノザクラとよんでいましたが、奈良県吉野山のヤマザクラと混同されやすいので、藤野寄命(帝室博物館員)によりソメイヨシノと名づけられました。4月の初め、葉の出る前に、径3〜3.5p、淡紅白色の花が開き、各地にもっとも広く植栽され、花見の主体になっています。花弁は広楕円形で頂部に切れ込みがあり、萼と柄には細毛が多く、花柱には開出毛があります。葉は互生し、楕円形または広倒卵形、長さ約8センチで先は鋭くとがり、縁に鋸歯があり、裏面と葉柄には細毛があります。
カントウタンポポ
キク科の多年草。葉は根生してロゼット状をなし、さまざまな形に羽裂します。4〜5月、中空の花茎の先に径3.5〜5センチと大きな黄色の頭花を1個つけます。頭花は舌状花のみからなり、朝開き夕方閉じます。総包は線形の内総包片と卵形から線状披針形の外総包片からなり、外総包片は普通圧着しています。人里の道端や土手などに生育し、東北地方南部から北九州に分布します。頭花の形態に地理的変異があり、それぞれの地域でカンサイタンポポ(近畿地方から北九州)、トウカイタンポポ(静岡県)、シナノタンポポ(甲信越地方)、カントウタンポポ(関東地方)などとよばれます。最近は西洋タンポポが多くなりましたがまだ健在でした。
スギナ
トクサ科の夏緑性シダです。草体で、節と節間部からなります。根茎は地中を長く走り、節から地上茎を分出します。地上茎には胞子茎と栄養茎の二型があり、早春に胞子茎が出たあとに栄養茎が出ます。胞子茎は「つくし」ともいい、肉質で淡褐色の1本の茎で枝を出さず、節ごとに濃褐色の舌状の葉が合着した鞘があります。
タチイヌノフグリ
ゴマノハグサ科の1年草または越年草です。茎は直立し、高さ5〜40pです。葉は茎の下部では対生しますが、上部では包葉となって互生します。3〜6月、青紫色花を開きます。イヌノフグリに似ていますが、無柄の花が穂になって立つので、区別できます。

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